二年四組の教室では、一瞬佐々木君と目が合った。佐々木君はわたしの形相にびくりときていたみたいだけど、ま、それはいい。

 7時間目の授業の英語を寝てスルー。

 放課後、部活は今日も無い。

 今日の日は、いつもの買い食いのお店も寄らずに、さっさと帰るのが吉だ。帰って塩まこう。うん、塩だしお。

「ひーめー!」

 7限後、もくもくとノートと教科書をかばんに仕舞うわたしに恭子が声をかけてきた。

「どうしたの、暗いよ?」

「・・・・・・うちの疫病神から電話があったの」

恭子はすべてを悟ったらしい。さすが小学校からの付き合いだ。

「今度は何言われたの?」

「結婚がどうとか。お父さんはうれしいぞ、悲しいぞ。アマゾンじゃなくってヒマラヤ」

「・・・・・・それよくわからないよ」

 恭子は苦笑するが、わたしもよくわかってない。あの親父の頭の中を理解できるのは、弟ぐらいだ。

「ひめ、じゃあ、帰りに駅前のたこちゅーで一皿おごってあげるよ!」

恭子が明るく言った。きゅぴん!わたしの目が光る。

「ほんとに?恭子!!やったね!!!」

たこ焼き。それは神が創った究極の食べ物の一つ!!一気にテンション上がったぞ!!!

が。

「きゃーーー!」

とつじょ聞こえた声にわたしは振り返った。悲鳴?歓声?なんだ???

    そこには・・・・・・

         1、黒服の男たち

         2、3年の先輩