こんなだいじなときに、携帯になんかでてられるもんかっ!

 ごみを捨てている佐々木君にわたしは言った。

「あのっわたし、あなたのこと、好きです!」

「え?」

 佐々木君は振り返った。

 どさり

 ごみ袋の落ちる音がした。

 後ろから。って、後ろ??

「あ、・・・・・・ごめんなさい・・・・・・!」

 同じクラスの、恭子がいた。

 がーん、聞かれた・・・・・・。顔が赤くなる。

 恭子は手をお約束のように口元に当てて、こっちを一瞬、にらんだ。そして、そのまま、走り去った。

「恭子!」

 そして、佐々木君は、走っていった。

 わたしのことを見ずに、まっすぐに恭子を追って行った。

 え?これって、まさか・・・・・・??

 わたしは、恭子が落としたゴミ袋を捨てて、ため息をついた。

 どうやら、わたしは、見事に失恋し、かつ、二人の仲に波風を立たせたみたいだった・・・・・・。

 

 サヨウナラ、ワタシノ恋。

 

エンド♪